ポケグレにヌカ・グレネード。

ノゾミガタタレター

ブラック企業、と呼ばれる企業はリターンが足りてない企業である。

  • ワンマン経営による気まぐれ指示。
  • 名ばかり管理職での裁量労働制導入による超長時間労働
  • 社内に蔓延しているパワハラ・セクハラ・ネガティヴコミュニケーション。
  • 残業前提・サービス残業前提の体制。
  • 一人に対する仕事量が異常なのにも関わらず、過剰労働で2人分以上の仕事量をこなす事を強要される。
  • 仕事量に対して給与額が低い。

ブラック企業 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E4%BC%81%E6%A5%AD
を参考に。


まぁここら辺はドンアウト、語る必要もないものとして。


それ以外のブラックって呼ばれる企業って、結局その仕事に対してのリターン(金・評価・モチベーション)が足りてない会社だろ、と思った。

個人的な実例としては。


個人的な実例を挙げて考えてみようかな。前職場のお話。

試用社員期間。


休日月4〜5日、薄給で試用社員を半年。どのくらい薄給かというと、同日数働いているアルバイトさんとほぼ変わらないレベルの月給でインセンティヴ・賞与・有休なし。アルバイトさん以上に休めないので、週1休では体力回復で精一杯。
休日数に関しては正社員でも月5〜6日しかなかったけどね。*1


精神的に麻痺していた可能性はなくはないんだけど、まだ「頑張ったら正社員になれるかも知れない」というモチベーションが存在していたのでそこそこまともにお仕事してた。
基本的に残業はするな、的な店長だったし、シフト的にも残業出来る時間帯ではない*2ので、異常な実働時間になることもなかったしね。


・・・まぁなかなか感情的な店長だったので、精神的な部分においては大分ストレスフルだったけど。

平社員期間。


同じ店長の下だったので、精神的なストレスフルは同じだった。まぁ月7〜8日まで休日数増えてたので、同じような状況下でも大分楽ではあったかな。

管理職系期間。


その後、社長の思いつきで新設された仕入管理・分析職担当になったんだけど。この会社、店長以上の役職になると、裁量労働制の名の下に10時間労働・11時間拘束が確定するんだよね。なに裁量労働制なのにそこには一切の裁量が存在しないこの制度。
一応社長は「店舗がまわるならいつ帰ってもいい」とか言うんだけど店長を統括するMGがそれを許さない、というダブルスタンダード。社長には月1しか会わないけど、MGにはほぼ毎日会う時点で帰れるはずがない。


そんなこんなで毎日0900〜2000の11時間拘束、残業したとしても残業代もつかないんだけど。基本給が高い役職だったので、まぁしょうがないかな・・・とは思えた。休日もきっちりとってたし、仕事自体も面白かったしね。


・・・これがまぁ店長だと。11時間拘束どころか開店から閉店まで店にいる店長もいたし(0900〜2400とか1300〜2600とか)、もっとひどいと店の事務所に寝泊まりしている店長すらいたし、正直なにをモチベーションに仕事してるのかな・・・と思わざるを得なかった。もうプライベートとかないレベル。休みの日でも店舗にいたりした店長もいたからね。


スタッフ人員が足りなくて、常時レジでオペレーションしている店長とかね。もうそれ店長じゃないよなぁ。


そんな社長の思いつきで新設された仕入管理・分析職は、社長の気まぐれで消滅した。*3

再度平社員期間。


で、その後短期間店長をやった後、平社員に戻り。*4まぁ色々あった訳ですが。

  • サービス残業強要、というか定時でタイムカードを切らせてその後サービス残業させられる。タイムカード上は月間残業時間0→実際は・・・(違法)
  • それに逆らうと事実上の退職強要(違法)
  • パワハラ・セクハラ・ネガティヴコミュニケーション(違法)
  • 半休、と管理者が自分でシフトを組んだにもかかわらず、実質4時間以上サービス残業を強要(違法)。既に半休ではない。
  • 最終的に1日数時間のサービス残業を前提とした業務メニューを作成し、サービス残業を強要(違法)。これをまともにやろうとすると、月間残業時間70時間前後なのに全部サービス残業


等々色々発生して。

  • 出勤時間になるたび髭を剃りながら「行きたくない・・・」と独り言を言い始める。
  • 退勤後自動車を運転しながら車内で「ああああああああああああああああああああああああ」と奇声をあげる。
  • 椎間板ヘルニア悪化。


等々精神的にも肉体的にも不安定になり、お仕事を辞める事となりました。


・・・多分ちゃんと手順を踏んで争ったら勝てたね。まぁそんな事を考える余裕すらなかった訳だけど。そんなTSUTAYAフランチャイズ(ぉ。今もあるよ。もう一切近付く気はないし、GEOの80円レンタルと対抗してて大変そうだけど。
そもそもGEOとTSUTAYAだと利益上げる部門が全く違うのでそろそろ音を上げるんじゃないかな・・・と思ったりするけど、それは本題と違うので割愛。

まぁそれを考えると。

  • 試用社員の時は薄給で休日も少なかったけどモチベーションはあった。
  • 最初の平社員の時はプライベートがきちんと取れた。
  • 管理職系の時は勤務時間は長かったけど仕事は楽しかったし給料も多かった。
  • 最後の平社員の時は薄給だしサービス残業前提だし最終的にモチベーションもゼロ。


というように切り分けられる訳で。どれかひとつだけでも見合っていればそれだけでも全然違うとは思うんだよね。少なくともブラック扱いにはならない。俺の場合最終的にはそのどれも存在しなかった訳だけど。
そういった状態が常態化してるような会社は、ブラックと呼ばれても仕方ないんじゃないかな、とは思う。金も評価もモチベーションもましてやプライベートまで全部見合ってない訳だからね。


当たり前のようにサービス残業して売場作ってそれになんの疑問も感じないような精神になったら、もう社畜と呼ばれても仕方がないし。それを当たり前のように思っている企業も存在する価値はないんじゃないかな、と。あきらかに経費削減・人件費削減の名の下に、違法行為を行ってる訳だからさ。そもそも業務時間に終わらない作業を振り続ける時点で、なんか間違ってるよなぁ。


まぁこの事例に関しては俺個人の一方的な見方しかないから、向こうにも言い分があるかもしれないけど。それを言い出すときりがないのでやめておくことにする。


そんなことを、昨今のGIGAZINEエントリを読んで思ったのでした。

【求人募集】GIGAZINEのために働いてくれる記者・編集を募集します - GIGAZINE
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20100802_gigazine_job/


まぁこの場合は、結局「仕事は仕事、プライベートはプライベートと分けない人」に対するリターン(金・評価・モチベーション)が足りない会社なだけだろ、と思ったんだけどね。

ちなみに。


あ、「そんなの甘いよ」とかそういった奴隷の鎖自慢コメントはいらないよ。そもそもこれでもまだ書いてないような事があるくらいなんだから。体臭臭え店長という名のクソ豚は今すぐ死ね!氏ねじゃなくて死ね!とかほぼ毎日思ったりとか、軽く本気で死んだら楽になるかな、とか思ったくらいのアレは事実あった。


まぁそんなこんなで蓄えを切り崩しつつ2年ちょっと半引きこもりの半ニートをやってたアレ。まぁその時期も、一人で山の中に入っていったら迷惑かからずに死ねるかね・・・と何度か思ったんだけど、その話はまた今度。*5

*1:その後社員によるクーデターが勃発し、休日は倍近くにはなった。労働条件も契約上改善された。

*2:閉店業務を含むシフトだったからね

*3:まぁその数年後レンタル・セル共代行発注システムに移行することになるので、遅かれ早かれなくなることになったとは思うけど。

*4:店長職に関しては短期間なので割愛。

*5:書くかどうかは未定(ぇ