ポケグレにヌカ・グレネード。

ノゾミガタタレター

ゲームソフト1本売ると、どのくらいの利益があるのか?

ゲームソフトは一体いくらの仕入れ値なのか?
http://ww4.tiki.ne.jp/~naoki-i/secret_pg/page1/secret13.html


大分前の話だったので。つか、俺の知ってる数字も1年くらい前の話なのでちょっと古いんですが、某大手フランチャイズ系の数字でちょっと書いてみようかなぁ・・・と思ったのでした。


某大手FCってどこ?とか聞くな。

仕入原価。


某大手FCはメーカー直の取引ではなく、FC専門の問屋を通してゲームソフト・ハード・サプライを仕入れています。大体の店舗はこの形式です。


ゲームソフトに関しては、ずーっと75%の掛率だったのですが。
去年か一昨年の時点で、問屋が掛率をUP。SCE系のソフトの掛率は75%から76%にUPしております。任天堂XBOXはそのままだったかな・・・。まぁ掛率を上げた理由がアレなので、もう同じ掛率に上がっていてもおかしくはないのですが。


つまり、

  • 定価6800円→仕入5168円→利益1632円

となります。まぁこれなら・・・と思いますよね。

値引販売。


が。まぁ当然定価販売なんかしてないのは今も昔も同じ。
元記事では420円引きで6%程度の値引きですが。今この時代、そのくらいの値引きでは他の店にお客さんがいっちゃいます。大体6800円の商品だと、5980円くらいでの販売が一般的になってますね。


つまり、

  • 定価6800円→販売5980円→仕入5168円→利益812円

と、ソフト1本売っても1000円も利益がない。10本売っても10000円利益が出ません。10本仕入れて8本しか売れなかったら、その時点で(そのソフト単体では)赤字です。


そして、売れなかったからといって仕入金額よりも割り引いて販売しようとすると、その時点で大赤字確定。
定価6800円の商品10本入荷して、1本しか売れずに残り9本を半額で売ったりすると・・・どのくらいの赤字が出るか、もう分かりますよね。
そしてゲームソフトは返品出来るタイプの商品ではないので、そのまま残しておいても5000円する銀の円盤が増えていってしまうだけ。


それでもワゴンで大幅値引きして商品を売るのは。その不良在庫をなんとか現金化しようとするからです。特化商材を仕入れてワゴンを展開する事もありますが、通常のワゴンはそんな、店舗が赤字覚悟で商品を現金化しようとする、最後のあがきなのです。


一昔前のアンリミテッド・サガとか・・・もう凄かったなぁ・・・。

勿論これはソフト価格のみのお話。


ソフト仕入れたらそのソフトをそのまま放置していても売れない訳で。

  • 人件費(レジでの販売・ソフト陳列・コーナー作成等々)
  • 固定費(光熱費等)
  • ロイヤリティ(一般的なフランチャイズ系店舗の場合、売上の数%をフランチャイズ元に納めなくてはいけない契約になってます)

等々、他にも経費がかかる訳で。一応赤字じゃない・・・と思っても、そういったものまで計算すると赤字になったりします。ゲーム専門店が消え去りつつあるのも、そういった要因が複合した結果。複数アイテム取扱い店舗では、他アイテムでの経費と合算出来るのでなんとかなってる、という部分もあると思います。
既に新品パッケージ販売だけで利益を出すのは至難の業です。「あの店、新品在庫沢山あるよなぁ・・・」っていう店は、逆に健全な経営出来てない可能性もある。


まぁそれを穴埋めするのが、中古販売だったりします。新品ゲーム販売をしている店舗が必ず中古販売も行っているのは、新品では利益が出ないからです。
まぁこれも・・・在庫の増減を店舗側で容易にコントロール出来ないので、結構難しかったりするんですけどね。まぁそれはまた別の話なので、ここでは割愛。


まぁこんな感じですね。発売からしばらくすると新品在庫売切れ中!のソフトが多くなるのは、新品売ってもほとんど利益が出ないし、もし売れなかったらその時点で赤字になるからですね。


まぁ他にも、初動4日ほどでソフトの売上が終了してしまう、現在のゲームソフトの消化率の問題等もありますがね。

ついでに。


本体の原価は元記事そのままのはず。売ってもほとんど利益がない。そしてある程度の在庫を抱えると、それだけで単月では赤字になったりします。特にカラーバリエーション。


NDSのカラーバリエーションは、選ぶ側にしてみれば嬉しいものなのですが。販売側としてはいつ売れるか分からない高額商品を各1個ずつとはいえ大量に抱えなくてはいけない、という商品。本当はバリエーションなんていらないから1種類で・・・とか思ってる店舗もあるかも知れませんね。


あと。あくまで某大手FCの1年前くらいの数値を元にしています。他のFCや大手量販店、Amazon等の場合は掛率がまた違うかと。つかAmazonとか、あの値引き率を考えるともう少し低い掛率で仕入れていると思うんですけどね。実店舗のある小売店とは経費の部分で大分違いがあるので、その部分でプライスダウンしているというのもあると思いますが。


また二次問屋の場合はこれとはまた違います。まぁ二次問屋の場合を話し出すときりがないのでこれも割愛しますね。