ポケグレにヌカ・グレネード。

ノゾミガタタレター

しかし真の読書感想家は、本の一行も読まずに原稿用紙10枚に渡る読書感想文を書き上げるのである。


学生の夏休みも終盤に差し掛かる8月下旬。
この時期になると、夏休み課題の読書感想文がまだ手つかずで残っていたりして。あー・・・読書感想文書かなきゃ・・・なんてことになる訳です。俺もそんなありがちな学生でした。
大体覚えている限りでは、高校2年生くらいまでは夏休みの課題として読書感想文があったな、と。まぁ実際高校の頃とかなんの本で読書感想文を書いたのか、とか全く覚えてないんですけどね。


・・・逆に覚えているのは。
高校の時のクラスメイトに富士見ファンタジア文庫で読書感想文書いてた人がいましたね。ス○イヤーズだったな。
俺が何の本で読書感想文を書いたかすら覚えてないのに、あれはさすがに印象強すぎて未だに覚えてますね・・・。


今はブログの1エントリで1000字分くらいの文章なら結構書いているものの。あの頃の400字詰め原稿用紙で3枚、とかいう規定枚数はなかなかの重荷でした。
まぁ今読書感想コンクールの課題図書を渡されて、これで読書感想文書いて下さい、って言われても文章思いつかないでしょうけどね。だって、その課題図書に全く興味がないんだもん!(ひどい。

青少年読書感想文全国コンクール
http://dokusyokansoubun.jp/


Oh・・・本当に興味がある本がないぞ・・・。まぁそんなもんか。

読書感想文はあらすじでもレビューでもない。

ルドルフとイッパイアッテナ』を読んで
わたぽん


ぼくはこの本のプロローグを読んで、ルドルフはふつうのねこじゃないなあと思った。
なぜなら、字を読んだり、書いたりすることができるから。ぼくはどうしてそんなことができるのか、とても知りたくなった。
飼いねこのルドルフは、思いもよらないことから、岐阜から東京へ来てしまった。そこで、字が読めて、とても物知りで、ケンカの強い、教養のあるのらねこのイッパイアッテナと出会います。ルドルフはイッパイアッテナと一緒にのらねこ生活を始めます。
ルドルフとイッパイアッテナは、4分の3ぐらい似ている。二ひきとも、いろいろなことを考えるねこだ。だから、すぐになかよくなれた。そして、イッパイアッテナはルドルフにいろいろなことを教えてくれた。
最初、ルドルフは自分の住んでいる所は三丁目だと思っていた。なんとか県、なんとか市なんてことも知らなかった。ぼくは、ルドルフはまだまだかわいいなあと思った。


ルドルフとイッパイアッテナ(読書感想文・小5) - わたぽんとおちゃめな仲間より冒頭を引用。


さすがに20年位前の俺の読書感想文はどこを探しても出て来る訳がないので。あー、俺もこういう読書感想文を書いてたなぁ・・・とあの頃を思い出せた感想文を引用させて頂きました。


俺もこの『ルドルフとイッパイアッテナ』を読んで読書感想文書いた事があります。やはり上記のものと同じく、「〜と思った。」「〜だった。」を多用し、あらすじに自分の一言感想をつけただけの、読書感想文ならぬ読書要約文。


でも実際は。こういったあらすじに一言感想をつけたような読書要約文って、課題として出されている読書感想文として求められているものじゃないんですよね。同じく、よくwebの漫画感想サイトであるようなレビューも、やはり読書感想文としては求められてはいない。
どちらかというと読んだ本をお題にして、お題トークを展開させてまとめるのが読書感想文。読書要約文でも読書批評文でもないのです。


それを知ってれば、あの頃もうちょっと楽に読書感想文書けたんじゃないかなぁ・・・と、今思ったんだけど。多分、あの頃それを知っててもやっぱり楽には書けそうにないなぁ。今よりもテキスト構成能力は確実に低いしね。

そもそも読書感想文、というものが執筆する本人の中で定義されていないのが問題なのである。


では何故読書要約文だらけになるのか。それは読書感想文の書き方を誰も教えてくれないからです。というよりも、読書感想文とはなんなのかがきちんと定義されていないから、と言ってもいい。


夏休みの課題に読書感想文を書いてきて下さい、とは言われても。その読書感想文とは一体なんなのか、を教えてくれる人はいないんですよね。自分で考えて書きなさい、というのもそのくらいの年頃の男女には無理。そう簡単に物事を定義出来る訳がない。
親に教わるという手もありますが。大抵の親も子供と同じように、読書感想文の書き方なんて教えてもらったことがない訳で。読書感想文がなんなのか、すらきちんと子供に定義してあげられる親なんてそうそういないでしょう。


読書感想文を全く定義されていないまま夏休みの義務として書かされる。そういった経緯を経て、最終的に大量の読書要約文が夏休み明けには生産されることとなります。それと同時に読書が苦手な青少年が大量に生産され続けるのです・・・。


そりゃあ皆、読書感想文なに書けばいいんだよ・・・という感想しか出て来ないですよね。

まぁ身も蓋もない結論としては。


実際は読書要約文を書いて提出したとしても、特に怒られることもないだろうし。読書感想コンクールに出す訳でもないのであれば、要約文を書いて提出するのが一番楽なんじゃないかな?


・・・本当に身も蓋もない。


ただし、webからのコピペ盗作。それだけはだめだ。なにかの拍子で受賞したりすると、大炎上するからな・・・。

関連。


本文中では全く書き方指南等はしませんでしたが。既に沢山の方々がそういったエントリをwebで公開されております。そちらを参考に読書感想文を書いてみてはいかがでしょうか。全部目を通したけど、なるほどな・・・と思わせる内容だったよ。


●読書感想文の書き方
読書感想文の書き方
悩める青少年に朗報!読書感想文は1行読めば書ける! 目次ページ
読書感想文の書き方
児童生徒向け読書感想文の書き方のコツと傾向と対策と裏技
教師が好む読書感想文の書き方と傾向と対策とコツ
Togetter - 「読書感想文全国3位が教える「賞を取る読書感想文の書き方」。」


読書感想文 - アンサイクロペディア
読書感想文に書くと親呼び出しにされる図書一覧 - アンサイクロペディア


まぁエントリとしてはアンサイクロペディアが一番面白かったけどね。